体制届の提出期限はいつ?加算の15日ルールと算定開始月、施設系は1日まで

結論(この記事でわかること)
ミナ6月から加算を取ることになって、届出は5月中に出せばいいと思っていたんですが、違いますか?
ジムチョー通所なら前月の15日までなんだ。16日に出すと算定は7月からになる。1日の遅れで1か月分の加算が消えてしまうんだよ。施設系は、算定を始める月の1日までに受理されれば、その月から算定できるんだ。
ミナ要件がそろった日ではなく、届出が受理された日で算定の始まりが決まる、ということですね。
ジムチョーそういうことだね。要件がそろっていても、受理が期限を1日過ぎれば、算定の始まりが1か月遅れるんだ。準備は届出の期限から逆算して始めよう。
加算を取り始めるには、「介護給付費算定に係る体制等に関する届出」(体制届)を指定権者に出す。算定を始められる月は届出の日で決まり、期限を1日過ぎると算定開始が1か月ずれる(留意事項通知 老企第36号 第一の1(6)、老企第40号)。
| サービス | 届出の受理日 | 算定開始 |
|---|---|---|
| 訪問系・通所系・多機能系(訪問介護、通所介護、小規模多機能型居宅介護、居宅介護支援など) | 前月の15日まで | 翌月1日から |
| 同上 | 16日以降 | 翌々月1日から |
| 施設系・居住系・短期入所系(特養、老健、介護医療院、特定施設、GH、ショートステイなど) | 算定を始める月の1日 | その月の1日から |
| 同上 | 2日以降 | 翌月1日から |
通所介護で月10万円の加算を6月から取るつもりが、5月16日の届出になれば7月からになり、10万円が消える。逆に、加算の要件を満たさなくなった場合は届出を待たず、その事実が生じた日から算定できない(老企第36号 第一の5)。届け出ずに算定を続けると返還になる。
処遇改善加算は計画書の提出期限が別に定められているので、体制届と計画書の2つの期限を管理する。
届出の種類と期限

処遇改善加算も同じ体制届で出せますか?
体制届に加えて、計画書の期限が別にあるんだ。年度当初は4月15日、年度途中は算定開始月の前々月末。2つの期限を一緒に管理しよう。
加算をやめるときの届出もあるんですね。要件を満たさなくなっても、届け出るまでは算定していいんですか?
そこは逆なんだ。満たさなくなった日から算定できなくなるから、届出を待たずにソフトの設定を戻して、速やかに届け出よう。
| 届出 | 提出先 | 期限 | 様式 |
|---|---|---|---|
| 新規指定時の体制届 | 指定権者 | 指定申請と同時 | 体制等届出書、体制等状況一覧表 |
| 加算の新規算定・区分変更 | 指定権者 | 訪問通所系は前月15日、施設・居住・短期入所系は算定を始める月の1日 | 同上+加算ごとの添付書類 |
| 加算の要件を満たさなくなった | 指定権者 | 速やかに(事由発生日から算定不可) | 同上 |
| 減算に該当した | 指定権者 | 速やかに | 同上 |
| 処遇改善加算の計画書 | 指定権者 | 年度当初は4月15日、年度途中は算定開始月の前々月末 | 別紙様式2 |
| 地域密着型サービスの体制届 | 市町村 | 市町村が定める(多くは上記と同じ) | 市町村の様式 |
施設系・居住系・短期入所系は、届出が受理された月の翌月から算定でき、受理日が月の1日ならその月から算定できる(留意事項通知 老企第40号)。地域密着型サービスは市町村が指定権者で、期限の案内も市町村が出す。認知症対応型共同生活介護(GH)と地域密着型介護老人福祉施設は施設系と同じ「算定を始める月の1日まで」、地域密着型通所介護や小規模多機能型居宅介護などは「前月15日まで」とする市町村が多い。届出の「受理日」を郵送の到着日とするか、電子申請の送信日とするかも、指定権者の案内で確かめる。
加算ごとの添付書類
体制届は、一覧表の該当する加算にチェックを入れて出せばいいんですよね?
チェックだけだと受理されないんだ。加算ごとに、要件を満たしていることを示す書類を添えることになるよ。
サービス提供体制強化加算なら、資格証の写しと割合の計算書ですね。
勤務形態一覧表も一緒にね。何を添えるかは指定権者ごとに決まっているから、出す前に必要書類の一覧を確かめておこう。
体制届は一覧表にチェックを入れるだけでは受理されず、加算ごとに要件を証明する書類を添える。よく使う加算の添付書類は次のとおり。
| 加算 | 添付書類の例 |
|---|---|
| サービス提供体制強化加算 | 介護福祉士等の資格証の写し、勤務形態一覧表、割合の計算書 |
| 特定事業所加算(訪問介護) | 研修計画、会議の記録、勤務形態一覧表、重度者の割合の計算書 |
| 認知症専門ケア加算 | 認知症介護実践リーダー研修等の修了証、対象利用者の割合 |
| 個別機能訓練加算 | 機能訓練指導員の資格証、勤務形態一覧表 |
| 生産性向上推進体制加算 | 委員会の設置状況、導入機器の一覧、届出書 |
| 処遇改善加算 | 処遇改善計画書(別紙様式2)、就業規則・賃金規程 |
添付書類は指定権者ごとに決まっていて、上の表は例にすぎない。届出の前に、指定権者のホームページにある「届出に必要な書類の一覧」で確かめる。
月あたりいくら変わるか(計算例)
通所介護で、5月に専従の機能訓練指導員を採用し、6月から個別機能訓練加算(Ⅰ)イ(1日56単位)を取る場合を例にする。対象の延べ利用者数は月480人日、地域区分は「その他」(1単位10.00円)と仮定する。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 加算額(月) | 56単位 × 480人日 × 10.00円 = 268,800円 |
| 5月15日までに届出 | 6月から算定。6月からの1年で 3,225,600円 |
| 5月16日に届出 | 7月から算定。同じ1年で 2,956,800円(11か月分) |
| 1日の遅れによる損失 | 268,800円 |
処遇改善加算のように介護報酬の総額に率をかける加算では、1か月のずれで数十万円になることもある。届出のスケジュールは加算の要件を満たした日ではなく、算定開始月の前月15日(施設系は算定を始める月の1日)から逆算して組む。
5月15日と16日の1日の違いで、26万8,800円も変わるんですね。
届出のスケジュールは、要件を満たした日ではなくて、算定開始月の前月15日から逆算して組むといいよ。処遇改善加算のように介護報酬の総額に率をかける加算だと、1か月のずれが数十万円になることもあるんだ。
遅れた1か月分は、あとからさかのぼって請求できないんですか?
算定の始まりは受理された日で決まるから、さかのぼっては取れないんだ。期限を1日過ぎた時点で、その月の分はなくなると考えておこう。
実務の手順(誰が・いつまでに・どの帳票で)

通所なら期限は15日なので、15日に出せば間に合いますよね。
間に合うけれど、ぎりぎりだと書類の不備を直す時間が残らないんだ。前月10日までに作って、法人内で確認しておくと安心だよ。
受理されたあとは、請求担当の出番ですね。
そう、介護ソフトの体制設定を算定開始月に合わせて更新するんだ。反映が漏れていると返戻になるから、請求の前に確かめておこう。
| 時期 | 作業 | 担当 | 帳票 |
|---|---|---|---|
| 算定開始月の2か月前 | 要件の充足を確認し、添付書類を集める | 事務長 | 勤務形態一覧表、資格証、割合の計算書 |
| 算定開始月の前月10日まで | 体制届を作成し、法人内で確認 | 事務長 | 体制等届出書、体制等状況一覧表 |
| 前月15日(施設系は1日)まで | 提出。電子申請なら送信完了、郵送なら到着を確認 | 事務長 | 提出控え、受付メール |
| 受理後 | 介護ソフトの体制設定を算定開始月に合わせて更新 | 請求担当 | 介護ソフトの事業所設定 |
| 算定開始月の翌月1〜10日 | 請求。体制設定の反映漏れは返戻になる | 請求担当 | 請求明細 |
| 要件を満たさなくなった日 | 変更届を提出し、介護ソフトの設定を戻す | 事務長 | 変更届 |
よくあるつまずき
郵送なら15日の消印があれば大丈夫ですよね?
指定権者によって、到着日か消印日かが違うんだ。電子申請なら送信日で確定するから、使えるなら電子で出そう。
法人に通所介護と地域密着型通所介護の両方がある場合は、同じところにまとめて出せますか?
まとめては出せないんだ。地域密着型は市町村、通所介護は都道府県か政令市・中核市と、提出先が分かれているよ。提出先ごとに一覧を作っておこう。
- 15日を「消印有効」と思い込む。指定権者によって到着日か消印日かが違う。電子申請が使えるなら送信日で確定するので安全
- 訪問・通所系を施設系と同じ期限で管理する。施設系・居住系・短期入所系は算定を始める月の1日までに受理されればその月から算定できるが、訪問・通所系は前月15日まで。法人で両方を運営していると取り違えやすい
- 体制届は出したが介護ソフトの設定を変えていない。届出が通っても、請求データに加算が乗らなければ算定できない。逆に設定だけ変えて届出を忘れると返戻や返還になる
- 要件を満たさなくなったときの届出を翌月にする。たとえば認知症専門ケア加算で、認知症介護実践リーダー研修の修了者が退職して必要な人数を割った場合、その日から算定できない。翌月に届け出ても、その間の請求は返還になる。なお、サービス提供体制強化加算は前年度の実績で判定するので、年度の途中で介護福祉士が辞めても、その年度の区分は原則として変わらない(サービス提供体制強化加算の記事)
- 年度替わりの届出で改定内容を反映していない。改定年度の4月は、新設・変更された加算の届出期限が特例で設定される(前回の2024年度改定では、4月15日までとした指定権者が多かった)。2027年4月の改定では、厚労省と指定権者の案内で期限を確認する
- 地域密着型と居宅系で提出先を混同する。地域密着型通所介護は市町村、通所介護は都道府県(または政令市・中核市)。法人内に両方あるなら提出先ごとに一覧を作る
経理・管理側の視点
体制届は事務の手続きなのに、期限は経理で持つんですか?
1日の遅れが、加算1か月分の損失にそのままつながるからね。お金の期限として経理側で押さえておくと、優先順位もつけやすいよ。
体制届は事務作業に見えるが、1日の遅れが加算1か月分の損失に直結するので、経理側で加算ごとの届出期限を管理する。加算の年間額を一覧にし、算定開始月と届出期限を並べた表を持っておくと、優先順位がつく。
改定のたびに加算が新設・変更され、体制届の出し直しが必要になる。2027年4月の改定では、既存の加算も含めて体制届を全部見直す。改定後の初回請求(5月)は返戻が増えるので、体制届の反映と介護ソフトの設定を4月中に突き合わせておく。
加算ごとに年間額と届出期限を並べた表を持っておけばいいんですね。
2027年4月の改定では、体制届を全部見直すことになるよ。5月の初回請求で返戻を出さないように、4月中にソフトの設定と突き合わせておこう。
出典
- 厚生労働省 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(訪問通所サービス、居宅療養管理指導及び福祉用具貸与に係る部分)及び指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準の制定に伴う実施上の留意事項について(老企第36号)第一の1(6)・第一の5
- 厚生労働省 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(短期入所サービス及び特定施設入居者生活介護に係る部分)及び指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関する基準の制定に伴う実施上の留意事項について(老企第40号)
- 介護給付費算定に係る体制等届出書・状況一覧表(埼玉県)
- 介護給付費算定に係る体制等に関する届出(訪問・通所系サービス)(船橋市)
- 地域密着型サービス事業の介護給付費算定に係る体制等に関する届出について(松戸市)
記事中の計算例は概算です。実際の算定・請求は自治体および国保連への確認が必要です。制度に関する記述は執筆時点の情報に基づきます。
