国保連のエラーコード一覧|介護保険の返戻理由一覧・事由コードと直し方、再請求の期限

結論(この記事でわかること)
ミナ国保連から「請求明細書・給付管理票返戻(保留)一覧表」が届きました。4文字のコードが並んでいて、どこから手をつければいいか分かりません。
ジムチョーまず備考欄を見るといいよ。「保留」と書いてあれば待つもの、4文字のコードか「返戻」と書いてあれば直して出し直すものなんだ。返戻は翌月の1〜10日に出し直せば、入金の遅れは1か月で済むよ。
ミナ備考欄で「待つもの」と「直すもの」を分けて、直すものは翌月の請求に間に合わせる、ということですね。
ジムチョーそういうことだね。あとはコードの頭の2文字で、何と食い違ったかが分かるんだ。12なら利用者の認定の情報、10なら事業所の体制の届出、Aで始まればまず自分たちの入力を疑おう。
請求して支払われない分は、段階で4つに分かれる。入金のあとに事業所が取り下げる過誤は、過誤申立と返戻の手順にまとめている。コードから探すときは、下の理由別の表で12P0・12PA・ANN4・ANNM・ASSAなどを引ける。
| 区分 | いつ分かるか | 支払 | 事業所がすること |
|---|---|---|---|
| 受付エラー | 送信の約50分後の送信結果 | 受け付けられないか、誤りのある明細書が返戻 | 締切日(原則10日)の23時30分までに送り直す |
| 返戻 | 請求した月の29日前後。返戻(保留)一覧表 | なし | 直して翌月1〜10日に再請求 |
| 保留 | 同じ一覧表で、備考欄が「保留」 | 給付管理票が出るまで止まる | 居宅介護支援事業所に給付管理票を頼む。明細書は出し直さない |
| 査定(減単位) | 同じ時期。介護保険審査増減単位数通知書 | 一部、または0円で決定 | 給付管理票が原因なら修正を頼む。再請求は要らない |
再請求の期限は時効の2年(数え始めはサービス提供月の翌々々月の1日)。返戻1件の遅れは1か月でも、体制の届出と国保連の台帳が食い違うと、加算を算定した利用者全員の明細書がまとめて返戻になる。
受付エラー・返戻・保留・査定の違い

返戻と保留は、どちらも「支払われない」ですよね。何が違うんですか?
自分の明細書に誤りがあるかどうかなんだ。返戻は明細書か給付管理票に誤りがあって差し戻されたもの。保留は明細書は正しいのに、ケアマネ事業所の給付管理票が出ていないか返戻になっていて、支払を止めているものだよ。
国保連の審査は、事前チェック(書式)、一次チェック(必須項目や計算)、資格チェック、上限チェックの順に進む(国保中央会「介護給付費請求の手引き(審査支払結果帳票の解説)」令和7年12月。以下「手引」)。資格チェックは受給者台帳(保険者が登録。被保険者番号、要介護状態区分、認定有効期間など)と事業所台帳(指定権者が登録。事業所番号、加算の体制など)との、上限チェックは給付管理票との突き合わせ。
| 結果 | 手引の定義 | 帳票 |
|---|---|---|
| 決定 | 請求した分が支払われる | 介護給付費等支払決定額通知書、同内訳書 |
| 査定 | 請求した分の一部が支払われる | 介護保険審査増減単位数通知書 |
| 返戻 | 請求明細書か給付管理票に誤りがあり返却。支払はない | 請求明細書・給付管理票返戻(保留)一覧表 |
| 保留 | 明細書に誤りはないが、給付管理票が未提出か返戻のため支払わない | 同じ一覧表(備考欄が「保留」) |
手引の基準日では、審査結果(上の一覧表、介護保険審査決定増減表など)は請求した月の29日前後、支払通知(支払決定額通知書、過誤決定通知書など)は翌月19日前後に届く。支払日は国保連ごとに違い、東京都国保連の令和8年度は原則23日。
保留の期間は、手引では通常2か月(国保連ごとに違う)、大阪府国保連は1か月。その間に給付管理票が出なければ返戻に変わり、出し直しが要る。保留の間は、明細書の再請求も過誤申立もしない(大阪府国保連)。他の都道府県の被保険者の分と、サービス計画費の給付管理票の未提出(事由D)は、保留にならず返戻になる。
査定のうち増減単位数通知書の事由A(給付管理票に実績がない)とB(給付管理票の実績を超える)は給付管理票が原因で、再請求は要らない。給付管理票が「修正」で出された審査月に差額が支払われる。
エラーコード一覧の読み方|返戻(保留)一覧表の事由・備考欄
一覧表の「事由」欄のアルファベットと、「備考」欄の4文字のコードは別物ですか?
別物なんだ。事由は大まかな分類で、備考の4文字が細かい理由だよ。4文字のうち頭の2文字で、どの台帳とぶつかったかが分かるんだ。
返戻(保留)一覧表は、まず種別とサービス提供年月、サービス種類・単位数を見る(手引)。
| 欄 | 見るところ |
|---|---|
| 種別 | 「請」請求明細書、「サ」サービス計画費、「給」給付管理票、「ケ」介護予防ケアマネジメント費。「給」は居宅介護支援事業所などが直す |
| サービス提供年月 | 請求した月ではなく、サービスを提供した月。前月以前に出した明細書の返戻も載る |
| サービス種類・単位数 | 一部のサービスコードだけがエラーでも、明細書は1件全部が返戻になる。単位数は、エラーのあったコード分だけが出ることがある |
| 事由 | 意味(手引) | 次にすること |
|---|---|---|
| A | 請求書の基本項目の入力誤り・漏れ(一次チェック) | 自事業所の入力を直す |
| B | 受給者台帳・事業所台帳との不一致。重複、登録のない給付管理票への修正も含む | 入力を直す。誤りがなければ保険者(12)か指定権者(10)に照会 |
| C | 請求明細書と給付管理票の突合の不一致。備考欄は「保留」と「返戻」がある | 居宅介護支援事業所に給付管理票を頼む |
| D | サービス計画費に対する給付管理票が未提出。備考欄は「返戻」 | 居宅介護支援事業所が給付管理票を出す |
| E | 介護給付費等審査委員会で返戻 | 内容欄の指摘に沿って直す |
備考欄のコードの頭の2文字は次のとおり(手引の「エラーコード一覧(令和7年9月以降審査分)」から)。
| 頭の2文字 | 意味 | まず確かめるもの |
|---|---|---|
| AA・AB | 形式誤り、項目属性誤り(必須項目の漏れ ABB0、日付の形式の誤り ABB3 など) | 内容欄に出た項目を、自事業所の入力で直す |
| AC・AN | 二重登録(同じ明細書を重ねて提出) | 送信の履歴 |
| AD | 台帳突合誤り(事業所番号・保険者番号が台帳にない) | 自事業所の入力、次に指定権者 |
| AE | サービス提供年月誤り(日数が期間や認定を超える) | 実績と被保険者証 |
| 10 | 事業所基本台帳・サービス台帳(体制の届出) | 体制等状況一覧表、指定権者 |
| 12 | 受給者台帳(認定と被保険者の情報) | 被保険者証、保険者(市町村) |
コードは国保連や時期で変わることがある。この記事のコードは手引(東京都国保連の掲載、令和8年1月22日訂正)と大阪府国保連のエラーコード対応マニュアル(2025年11月)で確かめた。直す前に自社の国保連の一覧を見る。
返戻・保留の理由別の直し方

返戻で多いのは、どんな理由なんですか?
大阪府国保連が「返戻件数の多いエラーコード」に挙げるものには、10で始まる体制の食い違いと、12で始まる受給者台帳との食い違いが多く並んでいるんだ。どちらも出す前に台帳と突き合わせれば防げるものが多いよ。
12のほうは、保険者の登録が間違っていることもあるんですか?
あるんだ。入力に誤りがなければ保険者に照会しよう。保険者が登録を直したあとなら、同じ内容のまま出し直せるよ。
| よくある理由 | コードの例 | 直し方 |
|---|---|---|
| 被保険者番号・保険者番号の誤り、保険者の登録漏れ | 12P0(受給者台帳に該当なし)、ADD2 | 被保険者証と照らして直す。誤りがなければ保険者に照会し、登録が直ってから出し直す |
| 要介護認定の申請中 | 12PA(変更申請中の受給者) | 変更・更新の申請が確定(却下を含む)して受給者台帳に載ってから再請求。要介護度が変わっていれば、その区分で作り直す |
| 認定の有効期間が切れている | 12PD(認定有効期間外) | 本当に期間外なら出し直せない。登録の誤りなら保険者に直してもらう |
| 要介護度とサービスコードが合わない | 10QF、12QJ | 要介護度に合うサービスコードで作り直す。誤りがなければ保険者に照会(12QJ) |
| 請求額が国保連の計算値を超える、負担割合(給付率)の誤り | ASSA(記載された値が計算値を超過)、12SA(給付率が台帳と違うため自動訂正) | 内容欄の項目を見て、給付率(負担割合証と照らす)、地域区分の単価、サービスコードごとの単位数、加算率の計算対象、限度額管理の対象・対象外の区別を確かめる。給付率に誤りがなければ保険者に照会 |
| 届出のない加算・区分を請求 | 10で始まる「該当サービスを算定できない事業所です(加算名)」。例 10WP(サービス提供体制強化)、10VH(特定事業所加算(訪問介護)) | 届出が漏れていれば加算を外して出し直す。届出の区分と違えば区分を直す。届出どおりなら指定権者に照会 |
| 減算の届出なのに減算がない | 102P(高齢者虐待防止措置未実施減算) | 減算を入れて出し直す。届出の登録誤りなら指定権者に照会 |
| 事業所番号・サービス種類の誤り | ADD0、ADD1、ADD3 | 番号が正しければ都道府県に照会 |
| 日数・回数の超過 | AEE2(日数が期間を超える)、AEF0(受給可能な日数を超える) | 開始・中止日、月の途中の認定日や資格喪失日を確かめる |
| 同じ明細書を重ねて提出 | ANN2(同じ月)、ANN4(過去に審査決定済み)、ANNM(ANN4と同時に出る) | ANN2は、二重送信なら1件は登録済みで出し直さない。ANN4・ANNMは「よくあるつまずき」 |
| 給付管理票が出ていない、合わない | 保留、返戻 | 居宅介護支援事業所に給付管理票の提出や修正を頼む |
届出のない加算のエラーは、体制届の提出期限を過ぎて届け出た月にも起きる。高齢者虐待防止措置未実施減算は別の記事で扱っている。ASSAは、所在地とサービス種類で決まる地域区分の単価より大きい単価で計算しても出る(大阪府国保連。地域区分と1単位の単価)。
給付管理票・サービス計画費のコード(居宅介護支援事業所が直すもの)
給付管理票の作成区分は新規・修正・取消の3つ。登録済みの一部を直すなら修正、消すなら取消、返戻になったものは新規で出し直す(手引)。
| 理由 | コードの例 | 直し方 |
|---|---|---|
| 利用者の居宅介護支援事業所の登録が受給者台帳と違う | 12P4(支援事業所番号)、12P5(居宅サービス計画の作成区分) | 保険者に居宅介護支援事業所の届出が受理されているか確かめる。未受理なら請求できない。届出済みなら提出月の締切も含めて保険者に照会 |
| 作成区分の誤り | ANN9(新規で出すべきを修正で提出) | 作成区分「新規」で出し直す |
| 同じ給付管理票を提出済み | ANNJ | 正しいものが登録済みなら出し直さない。修正のつもりが新規なら「修正」で、番号の誤入力なら正しい番号で出し直す |
| 限度額を超えている | 12P3(給付管理と償還払の合計が区分支給限度基準額超過) | 合計単位数と区分支給限度基準額を比べる。基準額は保険者が登録した要介護度で決まる |
再請求の期限と時効
返戻になった分は、いつまでに出し直せばいいんですか?
期限は時効の2年なんだ。ただ、返戻されても期限は延びないし、放っておくほど入金も遅れる。翌月の1〜10日に出し直すのを基本にしておこう。
- 請求の期限: 各月分を翌月10日までに請求する(介護給付費及び公費負担医療等に関する費用等の請求に関する命令 第3条)。10日を過ぎて受け付けたものは翌月の受付になり、入金もさらに1か月遅れる(東京都国保連)
- 時効: 保険給付を受ける権利は2年で時効になる(介護保険法第200条第1項。京都府国保連は介護報酬の時効の根拠をこの条文としている)
- 数え始め: サービス提供月の翌々々月の1日(東京都国保連、京都府国保連。茨城県国保連は平成14年3月1日付の厚生労働省の事務連絡を根拠に示している)
- 返戻との関係: 茨城県国保連が示す国保中央会の考え方では、返戻は時効を止める理由にならず、時効の期間内に再請求する
2026年4月分なら、数え始めは2026年7月1日で、2028年6月30日で時効になる。東京都国保連は請求を「時効となる月の月末まで」と案内しているが、受付は毎月1〜10日なので、2028年6月の受付が最後になる。総合事業費の時効は5年(東京都国保連、京都府国保連)。
返戻・保留で入金はいつになるか(計算例)

通所介護の4月サービス分の保険請求額(国保連に請求する分)を3,600,000円と仮定する(10割で400万円、利用者負担は全員1割)。5月10日までに請求し、ふだんなら6月に入金される。うち3人が返戻・保留になったとする。
| 利用者 | 理由(コード) | 区分 | 保険請求額 | 直し方と時期 | 入金 |
|---|---|---|---|---|---|
| Aさん | 被保険者番号の転記誤り(12P0) | 返戻 | 63,000円 | 6月1〜10日に再請求 | 7月(1か月遅れ) |
| Bさん | 要介護認定の更新申請中(12PA) | 返戻 | 94,500円 | 認定が受給者台帳に載るのを待ち、7月に再請求と仮定 | 8月(2か月遅れ) |
| Cさん | 給付管理票が未提出 | 保留 | 63,000円 | 6月に給付管理票が出る | 7月(1か月遅れ) |
| 計 | 220,500円 |
6月の入金は 3,600,000円 − 220,500円 = 3,379,500円で、請求の約6%が後ろにずれる。Cさんの給付管理票が出ないまま保留の期間(2か月とする)が過ぎると、7月審査で返戻、8月に出し直して9月の入金になる(3か月遅れ)。
次は、4月から算定を始めた加算の体制が国保連の事業所台帳に載っておらず(10で始まるコード)、加算を算定した利用者40人の明細書(1人平均72,000円と仮定)が全部返戻になった場合。
| 項目 | 計算 | 金額 |
|---|---|---|
| 返戻の額 | 72,000円 × 40人 | 2,880,000円 |
| 6月の入金 | 3,600,000円 − 2,880,000円 | 720,000円 |
| 届出は出していて、台帳への反映が漏れていた場合 | 指定権者に直してもらい、6月に同じ内容で再請求できれば | 7月に2,880,000円 |
| 届出を出していなかった場合(個別機能訓練加算(Ⅰ)イ56単位、1人月8回と仮定) | 56単位 × 8回 × 40人 = 17,920単位。10円 × 90% | 161,280円が請求できず、残りの2,718,720円を7月に入金 |
単位数は地域区分「その他」(1単位10円)で円にした。地域区分で単価は変わる。6月は予定より2,880,000円少ない入金で給与を払うことになる。
3人分の返戻と保留なら、6月の入金が6%ほど減って、7月と8月に戻ってくるんですね。
そうなんだ。1人ずつの返戻は、翌月に出し直せば取り戻せる。影響が大きいのは下の表のほうで、体制の食い違いは加算を算定した全員の明細書が一度に戻ってくるんだよ。
自社の数字は国保連入金カレンダーの返戻率に入れて確かめられる。ツールは返戻分を1か月遅れで計算するので、認定待ちや保留から返戻に変わった分はさらに遅れる。
実務の手順(誰が・いつまでに・どの帳票で)
請求の前に、何を確かめておけば返戻を減らせますか?
利用者の被保険者証と、事業所の体制の2つだね。今月認定が変わった人と、今月から算定を始めた加算だけでも一覧にして、請求の前に突き合わせておこう。
| 時期 | 作業 | 担当 | 帳票 |
|---|---|---|---|
| 翌月1日〜請求の前 | 認定の変更・更新、負担割合を確かめる。体制の設定を届出と照らす | 請求担当(体制は事務長) | 被保険者証の写し、負担割合証、体制等状況一覧表 |
| 翌月10日まで(伝送は締切日の23時30分まで) | 伝送し、約50分後に送信結果を見る。「様式エラー有」なら取り消し、ファイル全体を作り直して送る | 請求担当 | 介護給付費請求書・明細書、送信結果 |
| 請求した月の29日前後 | 返戻・保留・査定を返戻管理表に写し、請求額との差を増減表で説明できるか確かめる | 請求担当 | 返戻(保留)一覧表、増減単位数通知書、介護保険審査決定増減表 |
| その翌月1〜10日 | 返戻を直して再請求。保留は給付管理票を頼む。台帳の食い違いは保険者・指定権者に照会 | 請求担当・事務長 | 返戻管理表 |
| 翌月19日前後〜支払日 | 支払決定額を確かめ、入金と売掛金を消し込む | 経理 | 支払決定額通知書、内訳書 |
| 毎月 | 原因別の件数と金額、時効まで1年を切った未請求を確かめる | 事務長 | 返戻管理表 |
国保連の事前チェックは書式を見るもので、台帳との突き合わせは対象外(手引)。介護ソフトの請求前チェックを使っても、被保険者証の写しと体制等状況一覧表との照合は別に行う。ソフトを選ぶときは伝送が料金に入るかも比べておく(介護ソフト比較)。
よくあるつまずき
同じ請求データを間違えて2回送ってしまったら、どうなりますか?
同じ月の二重送信ならANN2で片方が返戻になるけれど、1件は登録されているから出し直さなくていいんだ。慌てて送り直すと、また重複になってしまうよ。
保留になった明細書を、念のため翌月にもう一度出しておくのはどうですか?
それは避けたほうがいいね。保留中の明細書を出し直すと、重複で返戻になるからなんだ。ケアマネ事業所に給付管理票を出してもらうのが先だよ。
- 支払済みの明細書を出し直す。ANN4で返戻になる。請求していないと思って月遅れで出したのなら、支払済みなので再請求は要らない(出す前に過去の支払決定額通知書で確かめる)。誤りに気づいて出し直すなら、先に過誤で取り下げる。保険者への取下げ依頼、保険者の過誤申立(締切の基準日は20日)、翌月19日前後の過誤決定通知書の確認を経て再請求する(手引。依頼から通知書に載るまで通常2〜3か月)
- 0単位で決定された明細書を出し直す。ANN4とANNMで返戻になる。明細書に誤りがなければ、居宅介護支援事業所に給付管理票を「修正」で出してもらう。再審査決定通知書で正しい単位数に決定済みなら、出し直しは要らない(大阪府国保連)
- 認定の申請中に請求する。12P0や12PAで返戻になる。確定していても、保険者の国保連への登録が間に合わないと出る。手引では、認定の決定まで通常30日程度、保険者の登録は通常、前月末までの異動を当月4日まで
- エラーの出た行だけを直す。明細書は1件全部が返戻になっている。明細書ごと出し直す
- 直したのに、別のコードで返戻になる。コードは1項目に1つしか付かず、先に引っかかったものが出る(手引。減算の届出で102N、102P、102Qの順に出る例がある)。直したら、ほかの減算の条件にも当てはまらないかを見る
- 「様式エラー有」を放置する。誤りのある明細書は返戻になる。取り消さずに送り直すと重複になる
- 認定の有効期間切れに気づかない。更新の時期を利用者ごとに一覧にしておく
よくある質問
現場から、返戻のあとにどうするかをよく聞かれます。短い答えをまとめておきたいです。
よく聞かれる順に並べておこう。国保連ごとに違うところは、自社の国保連の案内で確かめるといいよ。
備考欄が「保留」になっています。再請求は必要ですか?
不要。国保連が明細書の情報を保有しているので、居宅介護支援事業所に給付管理票の提出を頼む。保留の間に出されればその審査月で支払われる。期間内に出なければ備考欄が「返戻」に変わり、再請求が要る(手引)。
返戻事由「B」とは何ですか。事業所で直せますか?
受給者台帳(保険者の登録)や事業所台帳(指定権者の登録)と合わない、重複しているなどの資格チェックのエラー。入力の誤りは直して再請求する。誤りがなければ、12は保険者、10は指定権者に照会し、登録が直ってから出し直す。
0円(0単位)で決定されました。再請求すべきですか?
再請求しない。給付管理票との突合で0単位になっただけで、明細書に誤りがなければ、居宅介護支援事業所に給付管理票を「修正」で出し直してもらう。再請求するとANN4とANNMで返戻になる(手引)。
障害福祉サービスの返戻でも、この一覧を使えますか?
この記事のコードは介護保険(介護給付費)の請求用。障害福祉サービスは別の一覧を使う。東京都国保連は、障害福祉事業所向けのページに別のチェックエラーコード表を載せている。
経理・管理側の視点
経理としては、返戻一覧のどこを見ればいいでしょう。
件数より金額と、いつ戻るかなんだ。返戻と保留は回収が遅れているだけだけど、時効を過ぎたり認定の期間外だったりすると、回収できない売掛金になってしまうよ。
返戻・保留・査定は、国保連への売掛金の回収の遅れとして扱う。消込のときに差額を「返戻」「保留」「査定」「過誤」に分けて残せば、翌月以降にいくら戻るかが読める。毎月見る数字は、返戻と保留の金額と率(原因別)、再請求までの月数、時効まで1年を切った未請求の3つ。
返戻の金額は、一覧表の単位数を足すのではなく、返戻になった明細書1件ごとの請求額で数える(単位数は、エラーのあったコード分だけのことがあるため)。12P0は1件で2行出るので、件数も明細書の数で数える。
影響が大きいのは体制の食い違いで、加算を算定した利用者全員に及ぶ。加算を始める月と区分を変える月は、請求担当と事務長で体制等状況一覧表と請求の設定を突き合わせる。確認の仕組みは加算の算定管理の仕組み化、資金繰り表への入れ方は介護事業所の資金繰りと国保連の入金にまとめている。
加算を始める月だけでも、体制の届出と請求の設定を突き合わせる。それだけで一番大きな返戻は防げそうですね。
そうだね。1件ずつの返戻は翌月に取り戻せるけれど、全員分の返戻はその月の給与に響くからね。始める月の前に一度見ておこう。
出典
- 国民健康保険中央会 介護給付費請求の手引き(審査支払結果帳票の解説)令和7年12月(東京都国保連の掲載、令和8年1月22日訂正)
- 東京都国民健康保険団体連合会 請求時効について
- 東京都国民健康保険団体連合会 受付日程・提出方法について
- 東京都国民健康保険団体連合会 令和8年度介護給付費等の支払日について
- 東京都国民健康保険団体連合会 エラーコード一覧表について(障害福祉事業所等の皆様)
- 京都府国民健康保険団体連合会 介護保険における時効について
- 茨城県国民健康保険団体連合会 介護報酬の請求に係る消滅時効について
- 大阪府国民健康保険団体連合会 介護給付費等請求に係るエラーコード対応マニュアル(2025年11月)
- 介護保険法 第200条(e-Gov法令検索)
- 介護給付費及び公費負担医療等に関する費用等の請求に関する命令 第3条(e-Gov法令検索)
記事中の計算例は概算です。実際の算定・請求は自治体および国保連への確認が必要です。制度に関する記述は執筆時点の情報に基づきます。
